彫刻屋台について

二百年の時の流れを経て、現在に至る彫刻屋台

 鹿沼の屋台は、全面が「豪壮な彫刻」と「緻密な彫刻」で飾られている点や骨組みの部分に筋交い等を有しない構造に特徴があり、二百年の時の流れを経て、現在に至っている彫刻屋台が数多く存在しています。
 この地域は、例弊使街道と日光西街道の宿場町であったことから、日光山の彫刻師が冬、仕事が無く下山し、あるいは、日光の帰り道に宿場や村の依頼により造ったものであるという伝承があります。
 構造は、単層館型で四つ車、屋根は唐破風つきで、周囲に彫り物が嵌め込まれています。内部は、内室と芸場の二室からなり、内室には囃子方が入り、側面に障子を入れ、高欄を後ろに回し、芸場側面に両面彫りの脇障子を入れ、屋根は唐破風つきで、棟は箱棟となっています。
 屋台の大きさは巾10尺・奥行き12尺・高さ12尺が標準です。